~ いつまでも若く美しく健康に ~

内閣府「ムーンショット目標7」 ~ミトコンドリア先制医療~

Okinawa Island,OKINAWA,1990s,photograghy by KOJI YOSHIURA

うすいピンク色になったきれいなサンゴのなかに、網目模様をしたかわいいカニを見つけました。

 

 

 

今回は、国のプロジェクトのお話です。

それに関連する論文なんかも紹介しちゃいますカニ。

 

さて、

みなさん

 

内閣府が、つまり日本という国が、国をあげて、2040年までに人間が病気にならないように病気を予防し、健康な人でいっぱいの国にしようと目標を立て、日々研究をすすめていることを知っていますか?

 

ふつう知りませんよね(笑)

そんなことまず報道されないもの。。

 

で、

この目標は何かというと、実は、日本という国が将来の社会課題を解決し、人々が幸福で豊かな暮らしができるように具体的な9つの目標を決定している中のひとつなんです。

全ての目標は「人々の幸福(Human Well-being)」の実現を目指し、掲げられています。

9つの「ムーンショット目標」

https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/target.html

 

その目標の中には、「食と農」だとか、「地球環境」だとか、「AI」だとか、いろいろあるのですが、日本という国がその中で一番早く解決したい問題がこのムーンショット目標7の「健康不安なく100歳まで」だと僕は感じています。

 

なぜかというと、単純にこの目標7以外の目標は「2050年までに」という期限なのに対し、

この目標7だけが「2040年までに」となっているからです。

 

近年、医療費や介護費などが激増してきたことを考えれば、そりゃそうでしょう。

 

このままでは国の予算の約半分がこの医療費・介護費に充てられていってしまう。

 

これは、国としては大問題なのです。

はっきり言って大変!

 

そこで、国はどう考えるかというと、そもそも人々が病気にならないようにするための方法はないものだろうか、予防することはできないだろうか、という自然な流れになるわけです。

 

もはや病気になってから病院に行って、何種類も薬をもらったり、治療をしているばあいじゃない!

予防できたらそのほうがいいじゃん!

健康な人を増やすことが大事じゃん!

と。

 

つまり、国をあげて、国策としてこの医療・介護問題を解決しようとしているワケです。

 

そこで、

この国策「ムーンショット目標7

https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub7.html

 

において、一番に掲げられている研究が

 

ミトコンドリア先制医療

https://www.mitomoonshot.med.tohoku.ac.jp/

です。

 

日本中のミトコンドリアの研究者たちが、日本のために日々研究を重ねてくれています。

 

そこで、

人間の身体でとても重要な器官である「ミトコンドリア」と、ミトコンドリアにも深い影響を及ぼす「腸内細菌」をいい状態に保てれば、人は病気にならずに健康でいられるのではないか、という漠然としたところまでは研究が進んでいるようです。

 

しかし、単体の腸内細菌が及ぼす影響以上に、特に腸内細菌の集まり(腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう))がグループとして人間の身体にどういう影響を与えているのかはとても複雑なので、その解明にはまだ遠い道のりがあるようです。

 

現在、ひとつ具体的には、ミトコンドリアの機能改善ができる薬を開発しようと動物実験(非臨床試験)が終わり、いま健康なヒトでの臨床試験(=治験ともいう)が行われています。(2022年1月~)

その試験結果を積み重ね、有効性や安全性を確認し、適切な量が決められていくのにだいたい3年~7年かかるようです。「薬」というものの多くは石油を原料として化学的に合成した、ヒトにとっては「異物」なので、量や使い方次第で毒にもなります。

当然「薬」として認可されるまでにはものすごい慎重さが必要になります。

ということは、それが実際に薬として世に出て、たくさんの人の役に立てるようになるには結構な時間がかかります。

「ふつうは」僕たち一般ピーポーはその薬ができるのを待つことしかできません。

単なる「消費者」です。

 

しかし、ここで大事なのは、

 

じゃあ僕たち一般ピーポーである個人はいったい何ができるか?ということを考えることなんです。

 

研究者でもない、政治家でもない、大実業家でもない「ただの人」がこんな大きな話をしても

「ふつうは」あまり意味がないんですね。

 

そんな国策に関わるようなドデカい話を一般ピーポーが、さも知ったかぶりしていろいろ書いたりしても大して世間は変わらない。何も変わらない。

 

「ふつうは」。

 

 

ところが、なんです。

 

このようなミトコンドリアや腸内細菌の研究は当然、日本だけでなく世界中の研究者によって何十年も前からなされています。

 

たとえば、

 

世界ミトコンドリア学会
(the World Mitochondria Society)

https://wms-site.com/

国際マイクロバイオータ学会
(the International Society of Microbiota)

https://www.microbiota-site.com/

 

など、

世界中の研究者が集まるこれらの学会を創設された、ミトコンドリア研究第一人者のMarvin Edeas 博士が、大変興味深い最新の論文を2021年と2022年に発表されました。

ミトコンドリアに関する論文と、マイクロバイオータに関する論文です。

マイクロバイオータとは腸内細菌などを含む、いわゆる「菌」とか「微生物」のことです。

どちらとも公開されていますので、読みたかったら誰でも読めます。興味ある方は翻訳して読んでみてください。

お医者さんとか専門家にとっては、こういった論文があるかどうかがとても重要なようです。

 

ちなみに、Marvin Edeas 博士はミトコンドリアを研究する研究者のための教科書的な本を書かれる博士です。

こちらを参照↓

なぜ最前線と言えるのか?

 

以下、二つの論文です。

 

Recent developments in mitochondrial medicine (Part 1)

https://www.4open-sciences.org/articles/fopen/full_html/2021/01/fopen210001/fopen210001.html

 

Microbiota medicine: towards clinical revolution

https://translational-medicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12967-022-03296-9

 

 

この二つの論文の中で、特に目を引く言葉は次の文章です。

 

Recent developments in mitochondrial medicine (Part 1)から引用

Subsequent research over the last three decades has revealed that there is hardly any human disease the etiology or pathogenesis of which is not associated with mitochondrial malfunction, a realization leading us [Marvin Edeas and Volkmar Weissig (ME &VW)] to conclude that “the future of medicine will come through mitochondria”.

 

過去30年間のその後の研究により、その病因または病因がミトコンドリアの機能不全に関連していない人間の病気はほとんどないことが明らかになり、私たち[Marvin Edeas and Volkmar Weissig(ME&VW)]は次のように結論付けました。“医学の未来はミトコンドリアを通してやってくるでしょう

 

Microbiota medicine: towards clinical revolutionから引用

The medicine of tomorrow will come through microbiota. However, our huge challenge is to find subtle and safe strategies to target microbiota dysbiosis to prevent and treat many diseases.

 

明日の薬は微生物叢からもたらされます。しかし、私たちの大きな課題は、多くの病気を予防および治療するために、微生物叢の異常を標的とする巧妙で安全な戦略を見つけることです。

 

うん、ミトコンドリアについてはもう確信に満ちた力強い結論の言葉ですし、

マイクロバイオータに関しては、マイクロバイオータの先にある新しい戦略の存在を感じさせる言葉で締めくくられています。

 

 

わざわざこんな難しい論文を引っ張り出してきて、つまりは何が言いたいかというと、

 

研究が進んでるところは進んでる

 

ということです。

 

もっとストレートに言うと、

いままだ日本では解明されていないことが、世界のどこかでは解明されてるかもしれない

ということです。

 

もしかしたら、まだこのように論文として発表されていないことも、実はもう人間が健康で生きるための秘密がすでに見つかっていて、

 

ひょっとして、

 

いや、ひょっとしてですよ、

 

実はもう製品化されてたり!

 

ということがあるかもしれません。

 

(なんかどこかでこんなこと書いたような(笑))

 

 

もし、

 

もしそうだったら、、、

 

そして、

 

僕のような「一般ピーポー」でもできちゃうことがあったりするならば、、、

 

これは

大チャンスー

 

と思っていつもワクワクしている、、、かもです。

 

世界最先端に関われる仕事。で

自分や周りの人が健康にもなって、

経済的にも時間的にも豊かになって、

同じ志を持つ仲間がたくさん増えて、

人生楽しすぎるカモ。

 

僕個人の感想です。